こちらの記事では、茨城県笠間市で12月第3日曜日に行われる、日本の三大奇祭にも数えられる「悪態祭り」の日程をはじめ、悪態祭りのルールと意味やその歴史、会場までのアクセスや駐車場などについてご紹介しています。
悪態祭りの概要
悪態祭りは、毎年旧暦の11月14日に行われる茨城県笠間市泉地区の「愛宕神社」の奥社、「飯綱神社(いいつなじんじゃ)」のお祭りです。
天狗の姿をした白装束の13人が16ヶ所の天狗の祠(ほこら)にお供え物をして回るのですが、この時に悪口を言い合いながらお供え物を奪い合うという変わったお祭りです。その名の通り悪態をつく祭りで、参拝者が思いっきり悪口を言っても許されるお祭りなのです。
このお供え物を奪い取った人は幸せになれると言われていて、国内ではめずらしい日本の奇祭の一つに数えられています。
悪態祭りの起源と歴史
悪態祭りの起源や由来は諸説あるようですが、江戸時代中期のころの笠間地域を収めた土浦藩の殿様のが、村人の政治への不満や一般大衆の考えを聞くために始めたと言われています。
農民などの一般大衆の生活が厳しい時代だった当時、農民たちが不満を貯め込まないようストレスを発散させようとしたそうで、祭りの夜に限っては誰に対してもどんなに悪態をついたとしても、どんな悪口を言ったとしても絶対に罪に問うことはないということで始められたたそうです。
もう一つの説は悪を退治する祭りで、天狗が怨霊や疫病を退散させる「悪退祭り」とする疫病退散説もあるようです。
悪態祭りのルール
誰に対して、どんなに悪態をついてもどんな悪口を言ってもいいのですが、一つだけルールがあるのでご注意ください。
どんな悪態ついてもいいけれど、『○○のバカヤロー!』というように個人名などの名前を言っては絶対にいけないことになってます。
日ごろの鬱憤晴らしに上司の名前を叫びたいのは分かりますが、ひょっとしたら参拝者の中にも同じ名前の方がいらっしゃるかもしれません。自分の名字や名前のあとに「バカヤロー」と言われたら、やはりあまり気分がいいものではありませんからね。
愛宕神社と飯綱神社の関係
愛宕神社は元は愛宕権現で、俗に「泉の愛宕」と呼ばれていました。
飯綱神社は愛宕神社の境内社にあたり、茨城県東茨城郡茨城町に鎮座する「夷針神社」の論社であると言われております。
悪態祭りの見どころ
悪態祭りで行われるお供え物の争奪戦
参拝者が思う存分悪態をついたり、悪口をいうのもまたそれを聞くのも楽しいのですが、じつは悪態祭りが一番盛り上がるのは悪態をついている時ではなく、お供え物の争奪戦が一番の見どころです。
祠に供えられたお供え物を手に入れると、1年間は無病息災でいられるという言い伝えがあるため、参拝者がお供え物を狙って殺到する16ヵ所の祠で繰り広げられる争奪戦が一番のハイライトです。
悪態祭りのお供え物とは?
1年間は無病息災でいられるというのは分かるのですが、それほどまでにして参拝者が奪い合うお供え物がどんなものなのか気になりますよね。
どれだけ豪華なお供え物かと思ってしまいますが、じつはお供え物の内容は5円玉1枚、小さなお餅、焼き物の皿、掻い垂れ(神事や農耕儀礼に用いる紙の幣)に木板です。
人によってはほとんど価値のないものかもしれませんが、神様のご利益のあるお供え物と考える人にとってはプライスレスなものなのです。
悪態祭りの開催日時と場所やアクセス
悪態祭りの開催日時
・開催日:2024年12月15(日)
・13:30〜飯綱神社にてご祈祷開始
・13:50〜神社出発
・15:30〜愛宕神社にて餅・菓子まき
悪態祭りの開催場所
・場所:愛宕神社、飯綱神社
・住所:茨城県笠間市泉102
・問い合わせ先:笠間観光協会 0296-72-9222
悪態祭りへのアクセス方法
悪態祭りの駐車場情報
・乗越峠 無料駐車場(あたご天狗の森)
・あたご天狗の森駐車場
・あたご天狗の森東駐車場
・愛宕神社 参拝者駐車場
悪態祭りのまとめ
日本三大奇祭といわれる「悪態祭り」の日程から、悪態祭りのルールと意味や歴史、アクセスや駐車場情報などについてご紹介しました。
日常生活や社会生活では、悪態をついたり悪口を言ったりすることはタブーとされているので、このお祭りで日ごろの鬱憤を晴らすのもいいかと思います。
来年が良い年になるように、皆さんもお祭りに参加してお供え物をゲットししてみられてはいかがでしょうか♪