2023年9月14・21日放送のTBS「ふるさとの未来」で秋田県仙北市の温泉旅館「夏瀬温泉 都わすれ」が紹介されました。
周囲には民家も他の旅館もなく、あるのは渓谷の流れ、森の息づかい、鳥のさえずり、そして雪の降る音さえも聞こえてくるような静けさだけ…。
すべてに満たされたものが尊重され、便利さを追い求める現代としては異質の温泉旅館がなぜ今人気なのか、30分ほどの番組ではあったもののその秘密を探ってみたいと思います。
現在の女将が2005年に3億円ほどをかけてリニューアルオープンした「夏瀬温泉 都わすれ」は、都会の喧騒を忘れる大自然と温泉そして温もりが待つ宿で、その名の通り駅から車で40分かけて舗装もされていない険しい道を行った先にあります。
江戸時代から薬湯として長く親しまれてきた秘湯の夏瀬温泉の一軒宿の「夏瀬温泉 都わすれ」。
いまでこそ人気の宿となってはいるものの、1904年に開湯した当時は交通の便が悪かったこともあり、思った集客もできないまま次第に建物も老朽化し、2001年には廃業するなど衰退の一途を辿ったそうです。
大自然に囲まれた情緒あふれる建物とは裏腹にヨーロッパの邸宅を思わせるフロント、そして洋風なイメージの部屋には女将が世界各国で集めたインテリアを配置されていたり、なかには“和”で統一した落ち着いた部屋もあるそうで、露天風呂も事前に予約すると貸し切りにもできるんだとか…。
全10室はすべて源泉かけ流し、そして部屋の中で温泉が楽しめるように露天風呂付となっていて、その大きさや景色は部屋によって様々なつくりになっているということなので、宿泊する部屋が変わればいつ来ても初めての感じで楽しめそうですよね。
じつは、井戸の劣化によって源泉の温度や湯量が著しく低下したそうです。そのままでは冬の期間の露天風呂利用に支障をきたすということで2018年9月に温泉を再掘削したそうで、それが功を奏し泉質は変わらずに温度と湯量が共に大幅に上昇したということでした。
■和室スイート特別室の「草笛」
広いウッドデッキに景観の良い露天風呂、ひのき風呂の内湯、リビングと和室の寝室。快適さと秘湯情緒を持ち合わせた都わすれ自慢のお部屋で各界の著名人に愛される貴賓室です。
■和室と寝室2間の特別室「瀬音」
部屋の前には専用露天風呂、景観の良い和室とテンピュールマットの寝室。秘湯の快適さを追及した特別室で、露天風呂や部屋からは自然公園抱返り渓谷の流れや新緑と山桜、紅葉、雪景色が楽しめます。
※ほか8室。
都わすれが支持される理由の一つに夕食があるといいます。女将の誘いでやって来た日本料理店で料理長をしていた板長が、クオリティの高い新しい感じの田舎料理が食通をうならせているようです。ベジタリアンの方や、マクロビオティック食の相談も聞いてくれるそうですよ。
今では予約がなかなかとれない人気の宿になっているそうですが、そのワケがなんとなくわかったようです♪